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春日太一の「雪中行軍な人生」

時代劇・日本映画・テレビドラマなどの研究家・春日太一のブログです。

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「時代劇が廃れた本当の理由」その2@新潮45!

10月18日発売の「新潮45」11月号
「時代劇が廃れた本当の理由その2〈役者の不在〉編」という原稿を書きました
http://www.shinchosha.co.jp/shincho45/newest/

御好評いただきました4月号「時代劇が廃れた本当の理由」の続編になります。
前回は「時代劇の現状の問題点」として、
「そもそも時代劇がつまらなくなった」ことを挙げ、
なぜつまらなくなっていたのかの背景を検証しました。

今回はそこから視点を広げ・・・

「いい役者が時代劇からいなくなったことこそが時代劇をつまらなくした最大の原因。
では役者はなぜいなくなってしまったのか」

という問題意識から、
今回は役者サイドの問題点を検証しております。

ちなみにこれは「時代劇をつまらなくしている《人材の不在》三部作」第一弾と位置付けており、
12月号(11月18日発売)の「その3」では「役者を育てきれない監督・プロデューサーたち」、
1月号(12月18日発売)では「いい監督・プロデューサー・脚本家も時代劇からいなくなっている」
ということを検証します。

三か月連続で斬りまくりで、いろいろと出禁喰らうかもしれません。

その覚悟をした上で、「宣戦布告」のつもりで書きました。

「新潮45」4月号に掲載された第一弾は、
マスコミや評論家も混同している《時代劇の現状の問題点》の論点を整理することが目的で、
多くの現場関係者から「建設的な提言」と反響をいただきました。

でも今度の三部作はそうでなくて。
「お前ら、いい加減にしろ」
という近年の製作関係者たちへの怒りが原点です。


魂の原稿、ぜひご笑覧を!


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『歴史街道』11月号(PHP研究所)に寄稿しました

久々の更新になります。

10月6日(土)発売のPHP『歴史街道』11月号にて
「秋の夜長に観たいとっておきの時代劇15選」という記事を書いています。

時代劇ビギナー向けに
《血湧き肉躍る10本》《しっとり泣ける5本》の計15本の見どころを解説しました。
いずれも「誰でも気軽に楽しめる時代劇」という基準で選んでおります。

「時代劇を観てみたいけど、何から観ればいいのか分からない」
という方に対して
「胸を張ってオススメできる」選りすぐりの15本です。

ぜひよろしくお願いいたします。

池波記念正太郎文庫にて講演をします

久々の更新になります。

この夏は、まあ何かと執筆に追われまくりでして。
例年のように体調を崩したら大変なことになるので、
いつになく慎重に毎日を送っております。

ここで、講演のお知らせを一つ。


~~~~
池波正太郎記念文庫特別講演会
「時代劇の魅力―鬼平・剣客・梅安」


日時9月29日㈯午後2時~3時30分 

場所 台東区生涯学習センターミレニアムホール 

定員 300人(抽選) 

講師 能村庸一氏(時代劇プロデューサー)、春日太一(時代劇研究家) 

申込方法 
往復はがき(1人1枚)に催し名・住所・氏名・電話番号を書いて下記へ 

申込締切日 9月14日㈮(必着)

問合せ
〒111-8621 台東区西浅草3-25-16池波正太郎記念文庫
☎(5246)5915

~~~~~

みなさま、ふるってご参加ください。

週刊文春で新連載!

6月7日発売「週刊文春」にて新連載がスタートします!

「木曜邦画劇場」と題し、
「名作なのになかなか語られることの少なくなった、オススメ旧作日本映画」
を毎週一作ずつ紹介する企画です。

第一回は65年に製作された岡本喜八監督の戦争映画『血と砂』を取り上げます。

スロースターターなので、温まるまでにまだ時間を要するかもしれませんが・・・

皆様、長い目で、どうぞよろしくお願いいたします。

鼎談のおしらせ

大衆文学研究会では、来たる7月4日(水)に研究例会を開催します。

『鬼平犯科帳』などを担当された元フジテレビの能村庸一プロデューサー
をゲストにお招きし、
縄田一男会長、私との鼎談形式にて、
「時代劇製作の現状」について語っていただきます。

会員外の参加も大歓迎ですので、
お誘い合わせのうえ多数の御参加をお待ちしております。


~~~
日時:7月4日(水) 18時30分~20時00分(18時開場)

場所:東京しごとセンター5階セミナー室
(JR飯田橋駅下車徒歩10分、ホテルエドモンド隣)
千代田区飯田橋3-10-3

会費:1000円
(事前の申し込み手続きは必要ありません。
当日、受付にて会費をお支払いいただけましたら、
どなたでも御参加できます)


鼎談 能村庸一×縄田一男×春日太一
テーマ 時代劇製作の現状について

「オール読物」6月号

5月22日発売の「オール読物」6月号に寄稿しております。

今回の特集は「江戸のおんな」でして、
私は巻頭グラビアページを担当。

「春日太一が選ぶ七人の時代劇女優」と題し、
岩下志麻、若村麻由美、淡島千景、美空ひばり、野川由美子、左幸子、山田五十鈴の魅力について、
それぞれ短評しました。

七人に絞り込むのはかなり大変でしたが、
思い入れよりはグラビアとして見た場合の七人のバランス性を重視して選出してみました。

私が女優について書くのは珍しい機会かと思います。

皆様、ヨロシク。

朝日新聞『平清盛』記事へのコメントに関して

4月21日の朝日新聞に掲載された『平清盛』の記事に以下のような文があります。
http://www.asahi.com/culture/update/0421/TKY201204210140.html


~~~~
時代劇研究家の春日太一さんは「ハイビジョン化で映像が鮮明になりすぎ、時代劇の衣装やセットがウソっぽく見えるようになってきた。NHKが映画のようなリアルさを求めたのは評価できるが、違和感を感じた視聴者が離れてしまったのだろう」と指摘する。
~~~~


が、記事のようなことを私は「指摘」しておりません。

朝日の記者から電話取材を受け、『平清盛』について話したのは事実ですが、
記事中のコメントの大半は記者がそれを受けて勝手に解釈してまとめたものです。

既に記者には遺憾の意を伝えてはいますが、
このバカげたコメントがとても多くの方に私の発言として伝わっている事実は変わりません。

そこで、自分自身の名誉を守るため、twitter上で事情と私の真意を説明させていただきました。

より多くの方に知っていただくべく、
一連のツイートをここにまとめて貼り付けます。


~~~~~

新聞とかテレビにコメントを提供するのは、もうヤメにしよう。記者にとって都合のイイような、真意と違う形でしか載らない。今朝の朝日新聞に掲載の『平清盛』への私のコメントでは、実際に話したのは前半だけ。後半の「映画のようなリアル~」「視聴率云々」は記者が勝手な解釈で酷い要約をしている。posted at 13:36:19

特に「映画のようなリアルさ」なんてバカげた言葉、自分が使うわけがない。明らかに記者の造語。画面についての説明をした際、何度も「つまり映画のようなリアルさを求めたんですよね?」と聞いてきたし。それに自分がうなづいたならまだしも、「いやそうじゃなくて・・・」とキチンと否定している。posted at 13:43:02

とりあえず「遺憾の意(笑)」を伝えるメールを記者にはしといた。なぜ自分が怒っているか、ヤツには伝わらんだろうけど。posted at 13:59:13

件の記者から謝罪の電話が来たので、証言取材の際に録音での確認をしないでメモだけで原稿にすることの危険性を教えておいた。posted at 15:43:37

【拡散希望】今朝の朝日新聞に掲載されている『平清盛』記事での私のコメントですが、後半の「映画のようなリアルさ」「視聴者の違和感」は記者の解釈で書いたもので私の発言ではありません。実際には視聴率低迷の原因は「実際のところは統計調査しないと分からない」とし、脚本の問題を指摘しました。posted at 15:59:28

記者の取材に対して『平清盛』に関して話したことは「視聴率の議論には関わりたくない」「16:9の画角に合った演出を模索する近年のNHKドラマの傾向の一つ」「ワイド画面・ハイビジョン対策で画面の情報密度を濃くしたけど、脚本も饒舌だから情報過多で疲れる視聴者も多いのではないか」という話posted at 16:22:48

それから。「『坂の上の雲』ですら低視聴率だったことを考えると『江』の不出来などで視聴者がNHKを見放しつつあるのかもしれない。が、これはキチンと世論調査でもしないと確たることは言えない。この件は時代劇の未来にも大事なので、一般視聴者がどう捉えているのか大々的に調査してほしい」と。posted at 16:25:48

朝日の記事のコメント、読み直したら前半の「ハイビジョン化で映像が鮮明になりすぎ、時代劇の衣装やセットがウソっぽく見えるようになってきた」も後に続く「だから『清盛』はウソっぽくならないよう、あえて汚して鮮明さを押さえた」がカットされてるんだ。これじゃ「清盛」が「ウソっぽい」みたい…posted at 17:07:05

今朝の朝日新聞の記事を読まれた方にお願いです。あのコメントをもって「時代劇研究家・春日太一はこんなヤツ」とは思わないでください。あれは記者が勝手に解釈してまとめた、私の意見とは程遠いものです。著作に対しての御批判はいくらでも承りますが、言ってもいないことで判断されるのは……。posted at 17:56:50

なぜ自分が取材を受けたかの経緯を説明しますと。記者「なぜ『清盛』の視聴率が悪いと思いますか」私「マスコミって普段はテレビの視聴率至上主義を批判する割に、自分達が視聴率の話題ばかりしてますね。呆れます」記者「ではそうした事象から離れて純粋に作品を評価していただけましたら、と」…続くposted at 19:11:41

(承前)私「『清盛』の演出の試みは時代劇の未来を切り開く上でとても大事な実験だと思うので、それについての話でよければ」記者「お願いします」⇒ワイド画面・ハイビジョン化による時代劇製作の苦労と、それに対するNHKのここ数年の試み、画面と脚本の相性の悪さ、大河のここ最近の劣化を説明…posted at 19:16:49

(承前)もちろん、全てノーギャラで、「せっかくの時代劇変革の萌芽が、こんな形で摘まれてはたまらん」という想いで取材を受け、その想いも記者には十分に説明しました(はず)。で、出来た記事がこれ⇒http://t.co/MZb47emw posted at 19:22:44

(承前)で、このコメントの何が問題かというと。その1:知事の話を受ける形で自分のコメントが入っているので、まるで知事の妄言を自分が補強しているようにとられかねない文脈に。posted at 19:29:18

(補足:自分は取材時、知事の発言にもそれを取り上げるメディアにも批判的な立場から見解を述べています)

問題その2:「ハイ ビジョン化で映像が鮮明になりすぎ、時代劇の衣装やセットがウソっぽく見えるようになってきた」から「『清盛』は画面を汚した。その意図は評価できる」と語ったのに、後半部がカットされたので「『清盛』がウソっぽい」というニュアンスに改変されている。posted at 19:30:32

問題その3:「具体的に語る」ことを旨として《研究家》を名乗る自分が「映画のようなリアルさ」などというボヤけた抽象的な一般論は絶対に使わない。完全な記者の造語。posted at 19:33:22

問題その4:同じく「確証のないことには言及しない」方針の自分が結論を「だろう」で終えることは絶対にない.。posted at 19:35:07

問題その5:「違和感を感じた視聴者が離れてしまったのだろう」と記事にあるが、低迷の原因は「実際の視聴者に聞かないと分からないでしょう」とした上で「映像が濃密な上に脚本が饒舌だから自分は観ていて疲れる時もある」とは言ったが、「視聴率低下の原因がその映像にある」とは全く言っていない。posted at 19:40:11

朝日に抗議したところで意味がないので、ここで自己防衛をしています。実際の記事をお読みになって「この程度のことなら気にしなくても・・・」という方がいるかもしれないので、何が問題なのか説明させていただきました。せっかくの週末にお目汚ししまして、申し訳ありません。posted at 19:47:22

そうだ。朝日の記者にもう一つ大事なことを話していたんだ。「作品に対する評価は最終回が終わるまでするべきではない。だから現時点で作品内容云々を評するつもりはない。ただ、現場サイドの試みに関しては応援したい」と。まあ、ほんと何も伝わってなかったということだ。 ついっぷる/twipple 2012.04.22 18:10


~~~~~

まあ、「記事の事前確認をさせてくれるかどうか」を確認し忘れた自分のポカでもあるわけですが・・・。
今回のことは正直、呆れました・・・。


自分が特に危機感を抱くのは以下の3点です。

1.自分は『清盛』に関して肯定的立場からコメントしたにもかかわらず、
否定派(しかも低次元の)の代表的意見に仕立てあげられている。

2.「映画のようなリアルさ」などという抽象的な表現は自分は絶対に使わない。
ここは明らかに記者の勝手な解釈で改変されている。
(そもそも自分は映画=リアルなどという単純な考えは持っていない)

3.「視聴率の議論には関わらない」とした上で取材を受けたにもかかわらず、
自分が視聴率低迷の原因に(しかも実際には指摘していない論点で)言及したことになっている。



自分は自分なりに真摯な姿勢で、人生を賭けて時代劇研究をしています。
なので、「新聞の都合で自論を曲げてでもコメントするインチキ評論家」と思われるのは何より耐えがたく。
また、これまで応援・支援してくださった方々からも誤解を抱かれかねない。
なので自己防衛のため、このような形で真意を説明しました。


※朝刊でなくて夕刊だそうです。
ただ、実際の紙面記事の大小は関係ありません。
私が危機感を抱くのは、
朝日の公式サイトにアップされ(下手すればyahooニュースに載りかねない)、
それが各所でコピペされまくっている現状なので、
その辺は御容赦を。
新聞だけなら「一日の辛抱」で済みますが、
ネットで拡散されると残り続けることになりますので・・・。

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職業:
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自己紹介:
時代劇・日本映画・テレビドラマの研究家です。

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