時代劇・日本映画・テレビドラマなどの研究家・春日太一のブログです。
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各メディアの報道で御存じの方も多いとは思いますが、
この8月31日に映像京都が正式に解散となりました。
私もつい先日、西岡善信さんからお手紙をいただき、
あまりに辛い決定を知りました。
わが身を引き裂かれるような思いでおります。
今から8年前に修士論文の研究取材のために映像京都の撮影現場に半年間も密着させていただき、
そのスタッフワークの見事さに感動して
「この素晴らしさをより多くの方に分かってもらいたい」
と勝手に思ってしまったのが、時代劇研究家・春日太一の原点でした。
スタッフの皆さまには本当にお世話になり、
大学では絶対に知り得ない充実した勉強をさせていただきました。
いろいろな感情が去来して、まだキチンとしたことは書けそうにありません。
でも、ここ数年の京都で何か起きているのかは、一度どこかでまとめ、
憶測とは違う現実を皆さまに知っていただく必要はあると思っております。
でも、今はとても客観的に書ける精神状態ではありません。
自分にとって、故郷が消えるようなものですので・・・
組織がなくなっても、遺してこられた作品は永遠に残ります。
そして、その偉業は微力ながら私も後世まで語り継いで参ります。
私の最初の著書となった「時代劇は死なず」は、
「苦しい時代に踏ん張ったから、今まで生き残ってこれた」
というテーマで書きました。
でも、結果的には「失われた文化の記録」になってしまいました・・・
今はただ、映像京都の方々への感謝の念とともに、
過ぎ去った日々へ静かに想いを馳せたく思います。